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企業レポート

はくばくオーストラリア 企業紹介

そば・うどんの代名詞「はくばく」の舞台裏へ潜入!!

2011年8月22日掲載
 




はくばくオーストラリア Hakubaku Australia Pty Ltd
URL: http://www.hakubaku.com/
所在地:7 Waringa Dr., Wendouree VIC 3355
代表取締役:中村 龍児


本社:株式会社はくばく
URL:http://www.hakubaku.co.jp/
本社所在地:山梨県南巨摩郡富士川町最勝寺1351
設立年月日:昭和16年4月15日
資本金:98,000,000円
代表取締役:長澤 重俊

 


「主食の満足が育む、健康で心豊かな食生活の提案と穀物の世界をリードしていく」をモットーに穀物カンパニーとして日本、さらには世界を牽引する企業、はくばくオーストラリアへ突撃訪問!
今やオーストラリアにおいて「うどん・そば」の代名詞ともなった「はくばく」ブランドの舞台裏に迫ります!

    

 


-まずは、はくばくという会社についてお聞かせください。

はくばくという会社はご存知の通り日本発祥の会社です。
1941年に株式会社はくばくが山梨県南巨摩郡富士川町に設立されました。
主なビジネスとしては大麦、麦茶、雑穀、製粉、飼料、乾麺事業、日本では雑穀のシェアがNo.1となっています。
また当社のヒット商品には、「家族と共にカルシウム」というコンセプトの下発売された骨太家族があります。

はくばくオーストラリアは乾麺の製造・販売をオーストラリアを拠点に世界中へ展開しています。

 

-はくばくオーストラリア設立の経緯についてお聞かせください。

日本の乾麺事業では、これははくばくに限らず日本で流通しているうどんの実に80%がオーストラリア産ブランド小麦ASWを使用している現状があります。
また小麦にも様々あり、含有するタンパク質の割合・違い等によって商品が分別されているんです。
日本で主流となっているASWも実は複数種類の小麦が混ざっている、いわゆるブレンド小麦でして、1980年代にはくばくは独自に、その中でもどの品種の小麦がうどん作りに最適なのかを徹底的に調査をしました。
その結果、よりよい品質のうどんを作るためには従来のASWではなく、ロゼラ種小麦を使用した製麺が最適だと判断。
しかしその当時、AWB(Australian Wheat Board)が独占で小麦の輸出管理をしており、ロゼラ種小麦をオーストラリア国外で手に入れる事はできない状況でした。
もし本当にこの小麦を使用したいのならオーストラリアにて、自分たちの手で作るしかないと、そんな構想を抱き始めた約10年後、1996年にはくばくオーストラリアを設立しました。
その2年後の98年には工場も完成し製麺を本稼働させました。

 

-海を渡ったはくばくオーストラリア。

当初の我々のビジネスプランはこちらで製麺した商品を全て日本へ送り、販売、また他社製品との差別化を図るためにもオーガニックというキーワードで事業を展開するというものでした。
しかし、工場稼働の初年度こそ生産した商品の100%を日本へ送っていましたが、日本におけるオーガニック食品の位置づけと海外のそれとを比較した結果、今日のようにこちらで生産した商品の20%弱を日本、残りの80%はオーストラリア、北米を中心とした海外マーケットへとシフトさせました。
はくばくオーストラリア成功の要因はマーケットを柔軟にシフトさせたことにあるかもしれません。

 

-オーストラリア発の日本ブランド「はくばく」



先程の話にもありましたが、私たちはオーストラリアを拠点に南米大陸を除く全世界に、オーガニックヌードル「はくばく」を輸出しています。主なマーケットはオーストラリア、北米。次いで東南アジア、ヨーロッパ、南アフリカとなります。

 


 

特別編集 バーチャル工場見学!-はくばくが出来るまで-

 

                   

まずは生地作りからスタート!! 小麦やそば粉を保管するためのサイロ(写真左上)。口元が萎んでいるのは蓄えられた小麦を最後まで使い切るための工夫によるもの。それにより古い小麦と新しい小麦が混ざることなく、常に新鮮な原材料を使用することができる。

  

海塩と水の配合で造られたはくばくオリジナル濃度の塩水と生地を混ぜ合わせたら、シート状となった生地をローラーで引き延ばしながら、はくばく麺がその姿を形成。その後はくばく特注の乾燥機内で2~3時間乾燥させる。 

   

十分に乾燥された麺は出荷用サイズにカットされ、一旦ボックス内にひとまとめに。

  

1人前の分量に束ねられた乾麺の束は3本一組に揃えられ、パッケージ詰め。いよいよ完成か!?と思いきや・・・

 

出荷直線状態の商品を改めてセンサーに通し、乾麺以外の異物がパッケージ内に混入していないか最終チェックがこの場でかけられる。写真(左下)の商品内にはわざと金属片が入れられ、機械の正常稼働を常時確認している。 

  

 こうして万全の衛生環境、安全管理の下、またこだわりの製法をもって出来上がった「はくばく」は、ここメルボルンを拠点に全世界に出荷されている。

 


 

 

 -合わせて60%というトップシェアを誇るオーストラリア、北米マーケット。其々のマーケット開拓成功の要因とは?

オーストラリアは消費者がオーストラリア産の商品を好む傾向にあります。その点では私たちの商品は漏れなく純オーストラリア産の商品であり、市場に受け入れられやすいと認識していました。またオーストラリア家庭のキッチンは世界で一番大きいと言われるほど、調理好きなオーストラリア人の国民性、更には異文化に対して寛容な風土に着目し、日本的な食べ方を一旦リセットし、よりマーケットに根付いた調理方法を提案してきました。

しかし最大のターニングポイントといえば、2003年のColesで開始した全国チェーンスーパーマーケットでの販売にあると思います。
オーガニック、ジャパニーズ、オーストラリア産という3つの特徴、また競合不在の環境もあり、それまでアジアングロッサリーでしか販売されてこなかった「そば」「うどん」という食材が一気に全国へと浸透していきました。
もちろん当時は「そば・うどんって何だ?」という声も多くありましたが、今やうどん・そばの認知度は約70%と言われています。

オーストラリアにおいてはColes、Woolworthsのアジア食品棚に陳列される私どもの商品ですが、健康志向の高い北米においては健康食品棚へ陳列されることも多くあり、アメリカのスーパーマーケットチェーンWholeFoodsでの展開をベースに、順調なマーケット拡大を果たしています。
現に4~5年前までは西海岸を中心とした市場だったのが、近年では東海岸へも配下を伸ばしており、成長率においてはオーストラリアをしのぐ勢いとなっています。
 


-うどん・そばの認知度を上げるために。

2003年、Colesでの全国店頭販売開始をきっかけに、オーストラリアのローカルマーケットに重点を置くため様々な仕掛けを施しました。
まず私たちが日本輸出・販売向けに用意したパッケージでそのまま販売するのは適さないと考えました。
そこで、商品パッケージデザインのコンセプトを「日本人の考える日本」ではなく、「オーストラリア人の考える日本」とすべく、オーストラリア人デザイナーを起用し、消費者との距離を縮める取り組みから始めました。

 

次に食べ方についてなのですが、こちらのマーケットにおいて日本人にとって当り前の食べ方である「ざるそば」や「ざるうどん」などは先程申し上げた通り、調理する文化的背景もあり通用しません。そこで、我々はStir-fry、すなわち「炒める」という調理方法を積極的に紹介・提案しています。例えば焼きうどんなどは良い例ですね。



そういった活動により、徐々に口コミから商品及びそば・うどんの認知が高まり現在に至ります。

 

次週(8月29日)はそんなはくばくオーストラリアを率いる中村社長のインタビュー記事を掲載!
中村社長の仕事の流儀とは?乞うご期待!

 

オーストラリア発日本の乾麺ブランド「はくばく」。
メルボルンの地に根付いて早15年。
うどんとは?そばとは?という声も聞かれた1990年代。
もちろんはくばくだけではなく、オーストラリアに暮らす日本人一人一人の当地での交流がもたらした今日ではあると思うが、一方、日本の当たり前を持ち込まない、まさに「虎穴に入らずんば、虎子を得ず」ということわざがあてはまるマーケティング手法を選択したはくばくの事業戦略は、確実に市場に大きな影響を与えたことであろう。
中村社長、長い時間インタビューにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

(インタビュアー:長谷川 潤、河内雄大)
  

コメント

今までに書き込まれたコメント

そば好き   (2017-03-22)

ハクバクの蕎麦がオーストラリアで売られ始めた当初はそば粉が沢山入っていて美味しかったのに、今現在売られている蕎麦は殆どそば粉が入っていなくて、はっきりいってあれは蕎麦ではありません。不味い。残念。昔と同じ蕎麦を作って下さい。

ぶぶ   (2015-05-23)

ここのうどん、漂白剤の味がします。

インタビュー好き   (2011-08-22)

やっぱり、こういった中身のある記事、読みがいがあって良いです。何かの信念を持つ人、考え抜かれた商品、面白いマーケティングなどなど、そういった関係のインタビュー記事、今後も期待しています。

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